畑岡の会計発見

畑岡の会計発見

ビジネスローン 3
ビジネスローン2】でお伝えしたように、融資枠は直近2〜3期分の決算書で決定されます。

ではどんな決算書が評価されて、融資枠が大きくなるのでしょうか?
決算書は『スコアリング』という評価仕組みで点数化されランク付けされます。
このスコアリングは様々な財務指標をもちいて計算されます。
●借入金対月商比
●自己資本比率
●流動比率
●総資本経常利益率
など他にも沢山あります。聞くだけで頭が痛くなります。これもコンピュータが瞬時に計算しますけど。

では、どんな所にポイントを置けばいいか?

1 流動資産:流動負債=2:1の割合(流動資産が多い方がよい)
2 流動資産の中でも現預金残高の割合を上げる(平均月商残高位が理想)
3 自己資本比率(自己資本/総資産)20%以上

注)代表者勘定(会社が社長等から借りた金額)を自己資本に組み入れて評価してもらうケースがありますが、金融機関によって違いがあります。
中小企業の場合、代表者勘定がある決算書はよく見かけますので、自己資本に組み入れられるかどうかで大きく評価が変わる場合があります。


言い切れませんが、おおむね上記の項目を意識すれば、より高いランクを獲得するチャンスがあります。
当然、利益を出すのは大前提ですが!

このランク(おおよそ10ランク)の決定で融資枠の上限、金利、返済期間が決まってきます。

きっちり財務改善策をねって計画的に実行することをオススメ致します。当然、財務改善できるということは“税金を払う”道は避けられないケースがほとんどです。短期・中期の計画で大局的な判断が必要になってきます。小手先のテクニックでは一時しのぎは出来ても長続きはしません。後が大変です。

企業にとって生き水となる計画的な借入が必要と感じます。
| 会計・経営 | 23:23 | comments(0) | trackbacks(1)
ビジネスローン 2
4月7日の【ビジネスローン】の続きです。

今回はビジネスロ−ンの決算期をまたいだ場合の融資枠の考え方についてお伝えします。

●A社3月決算の例

19年3月決算終了(5月末申告)時点での融資枠=3,000万円。

19年6月 3,000万円借入。60ヶ月(5年)で返済する条件。

20年3月決算終了(5月末申告)時点での融資枠=3,500万円。

20年6月 借入可能額=最新の融資枠(3,500万円)−既存借入残高(3,000万円×48月/60月)=1,100万円。

よってA社は20年6月時点では1,100万円が借入可能となります。
注)税務申告が済んでない20年5月時点までは最新の融資枠は19年3月期時点の3,000万円となります。

●B社3月決算の例

19年3月決算終了(5月末申告)時点での融資枠=3,000万円。

19年6月 3,000万円借入。60ヶ月(5年)で返済する条件。

20年3月決算終了(5月末申告)時点での融資枠=2,000万円。

20年6月 借入可能額=最新の融資枠(2,000万円)−既存借入残高(3,000万円×48月/60月)=△400万円。

よってB社は20年6月時点では追加融資を受けることができません。
注)不足する400万は一括返済する必要はありません。

通常2〜3年分の決算書で融資枠が決定します。決算内容が前年より悪くなるとB社のように融資枠が減少する事態が起こる場合があります。また前期より決算内容が良くなったとしても、金融機関の審査基準の変更等で融資枠が確保されるとも限りませんので、融資枠ギリギリ借りるのでなくある程度融資枠を残しておいた方が賢い借り方でしょう。

畑岡的【ビジネスローン】の賢い使い方・・その1

既存借入で第3者保証人や不動産担保を提供している場合、これを抜きたいときに【ビジネスローン】で資金調達して、既存借入を一括返済する。これで第3者保証人に気を使わすことなく精神的にすっきりできますし、より積極的に支援して頂ける金融機関に再度担保等提供することで今まで以上の好条件で資金調達をすることができます。
| 会計・経営 | 22:21 | comments(0) | -
ビジネスローン
中小企業を対象として「スコアリング」という評価方法で決算書が評価され融資額や金利・返済条件が決められる商品をビジネスローンといいます。既にメガバンクでは定着していますが、地方銀行はこれから浸透していくといわれています。

ビジネスローンの特徴は
●スピード審査・・・融資実行まで1〜2週間程度です。
●決算書のみで融資額が決定・・・2〜3年分の決算書で審査されます。事業計画書等煩わしい資料提出が不要です。
●原則として第三者保証人・不動産担保不要・・・その分金利に上乗せされていると考えていいでしょう。

便利で使い勝手の良い商品です。しかし良い面があれば当然悪い面もあります。決算書だけで判断されますので業績次第では決算期を過ぎれば折り返し融資が困難になる可能性があり、そこには交渉の余地はありません。
最近は金融機関の審査基準が厳しくなってきています。いつ審査基準が変更になるかわかりませんし、融資制度そのものがなくなることも考えられます。

単に“便利”というだけでビジネスローンに頼るのは危険です。中小企業の資金調達は他にも
●国民生活金融公庫(政府系)
●保証協会付き融資
●不動産・定期預金等の担保付き融資
などあります。それぞれの特徴を知ってバランスの取れた資金調達をされることが重要になります。後で後悔しないよう専門家に相談されることをお勧めします。
ビジネスローンについてわかりやすく説明された本を紹介します。
小さな会社 借金のルール
小さな会社 借金のルール
池井戸 潤


| 会計・経営 | 22:30 | comments(2) | -